ヨルダン戦、シリア戦とサッカーアジア杯の試合を観て、盛り上がったので、
サッカーについて書きたくなりました。
私はスポーツ全般的にやるのも観るのも好きです。15年位前にスカッシュに
ハマった時期はありましたけど、さすがに時間が取れず、健康維持のために
週に数回ジムに通うのが精一杯で、最近はもっぱら観るだけです。
野球、相撲、サッカーはもちろん、マイナースポーツを観るのも好きです。
知らないスポーツをNHK教育チャンネル等で観て、ルールや戦術を知るのも
密かな楽しみだったりします。先日もホッケー(アイスホッケーではなく
陸上のホッケー)の日本一決定戦をたまたま観ましたが、
あまりのストイックさに感銘を受けました。
そんな私なので、文藝春秋社の雑誌NUMBERは長年、愛読しています。
さて、前置きが長くなりました。
昨夜のシリア戦は凄い試合でしたね。国際大会の公式戦じゃなければ味わえ
ないようスリルがありました。
個人技でも、おそらく戦術でも、優れている日本が、簡単に勝てないどころか、
ヨルダン戦は、もう少しで負けるところでしたし、シリア戦も引き分けてしまう
危険はかなりありました。
もし予選リーグ敗退ということになったら、アルゼンチン戦に勝って、好調な
滑り出しのザック監督にも、責任論がでかねないところです。
(まだ確定では無いですが、昨日の勝点3で、決勝トーナメント進出は、
ほぼ大丈夫でしょう)
二試合を観て、私が感じたことが2つあります。
一つは、本当に日本のサッカーのレベルが上がったんだなぁということ。
欧州リーグで活躍している選手もたくさんいるので、当然とも言えるのですが、
いつのまにか、日本はアジアの大会だと、名実共に格上の戦いをするように
なっていたんですね。ボール支配率が高いだけでなく、試合の主導権も持って
いるし、個々の選手の力量でも、明らかに上回っているように見えたのは、
決してひいき目では無いと思います。
Jリーグをつくって良かったんだなと、今更ながら思いました。
もう一つは、サッカーは、不確実性のスポーツだな、ということ。
ヨルダン戦は、後半ロスタイムになるまで、1点負けてました。辛うじて、
引き分けに持ち込んだというのが事実です。
シリア戦も、同点に追いつかれると同時に、一人少ない人数で戦うという
不利な状態になりました。
じゃあ、何故、そんなことになったのか、その原因は何かと考えると
ヨルダンが取った1点は、まあ「事故」のようなものでした。
シリアのPKは、主審の誤審で、明らかなオフサイドでした。
(そのお返しで、日本に甘めのPKをくれたのは、アジアの審判らしいなと
笑ってしまいました。笑ってられる状況じゃなかったですけどね。本田が
PKを決めてくれて良かったです。)
もし、これが野球なら、もう少し具体的な理由があるような気がします。
相手の投手の出来映えが予想を超えてよかったとか、大事な場面で野手に
失策があったとか、「敗因」を呼べる事柄が見付かるのではないでしょうか?
アジア杯の2戦には、そこまでの要因は、私は見つけられずにいます。
個人技は高くても、まだ連携がうまく機能していないとか、昨日のシリア戦の
バックパスは不用意だったとか、言えることはあるとは思うのですが、
決定的な要因とは思えないです。
それでも、1勝1分という結果は、及第点だろうし、日本の地力だという
見方もできます。
ただ、ツイッターのタイムラインで散見できた意見で、私が一番うなずけたのは、
「これがアジアのサッカー」だという見解でした。
審判のレベル、反則すれすれの守備、そしてサッカーそのものが持っている
「番狂わせ」が他のスポーツに比べて起きやすいという性質。
そんなものが詰まった、不条理な世界ですね。
一般社会も、正しい者が勝つとは限らないし、理不尽なこともたくさんあります。
「スポーツは勝ち負けが、はっきりしているから観ていて楽しい」という見解を
持つ人も居るようですが、私はそうは思いません。
世の中の不条理が、反映されているから、惹きつけられているような気がします。
時折、週刊誌や単行本になっているプロ野球の監督のチーム運営を、
安易に大企業の組織論に当てはめるような言説には、ぐったりしますけれど、
サッカーの不確実と不条理に心奪われるアジア杯になっています。
願わくば、アジア杯の中で、チームの連携や戦術認識が高まって、優勝を見届けて
美味しいお酒を飲めるといいなと思っています。
http://www.asahi.com/sports/fb/japan/TKY201101140002.html
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